クローゼットにたくさん服があるのに、着たい服が見つからない…。気付いたら同じようなコーディネートばかりしている…。そんな人はいませんか? 数年前までの私は、まさにその状況に陥っていました。
「ダサいと思われたくない」 「毎日違うコーディネートをするのがおしゃれ」 「いろんなジャンルの洋服を着こなせるのがおしゃれ上級者」
若い頃の自分を振り返ると、こんな思い込みに囚われて、ひたすらに消費を繰り返していました。独身時代は毎月3〜5万円ほど洋服に費やしていたので、それが積み重なり10年以上…。トータル金額を考えるだけでも恐ろしくなります。
たしかに、職場の同僚や友達など、身近なところで褒めてもらえることはありました。でも、それって単なる自己満足かも…?
この投資コストに見合うだけの価値はあるのか? そのお金で他にできることがあるのでは?
回り道はしたものの、ようやくそんなことに気付いて、ワードローブを本気で見直すことにしました。
“着ない”洋服はなぜ増える?
私はファッションに人一倍興味が強く、仕事帰りにほぼ毎週デパートや駅ビルの洋服屋さんをチェックする習慣がありました。ショップ店員さんやディスプレイのマネキンが着ているトレンドの服が輝いて見えて、衝動買いを繰り返していました。
でも、衝動買いで買った洋服は、単品では素敵に見えても手持ちの洋服と合わせづらかったり、コーデが単調になることがほとんどでした。気付くとトレンドの終わりとともに、クローゼットの奥の方に洋服をしまい込み「捨てるのはもったいない」「高かったから」「まだ着られるから」と言い訳をして、何年も手元に取ってありました。
あなたの手元にも、1年以上着ていない洋服はありませんか? 日本には四季があるので、特定の季節にしか着られない冬アウターなどもありますが、それ以外で長い間袖を通していない洋服は、存在を忘れているか着たいと思えないのどちらかです。長期間しまっている間に、カビや虫食い被害にあっている可能性もあるので、すぐにチェックしてみましょう。
ワードローブを見直すタイミング
ワードローブを見直すタイミングは、大きく分けて下記の3つです。
- 加齢による体型や肌・髪質の変化
- 転勤・移住など住環境の変化
- 結婚・出産などライフスタイルの変化
特に、女性の20代後半から40代にかけては、この3つのタイミングが次々とやってきます。私自身は40代になったところですが、加齢による変化と、バンコクに移住したことでの住環境の変化がワードローブを見直す大きな要因となりました。
加齢変化で似合わなくなるアイテム・素材
35才を過ぎて、特に加齢を実感したのが腕まわりや背中、腰回りの肉付き。若い頃と比べて、食事の量はかなり減っているのに、代謝が落ちているせいで一向にぜい肉が落ちません…。体型が変わると、今まで着ていたお気に入りの洋服も、シルエットがもっさりとして似合わなくなってきます。
それに加えて顔周りに老化のサインも増えてくるので、”若々しい”印象を与えるアイテムや素材を着ると、なんだか”若作り”感が目立つような気さえしてきます。
- 頬の肉が垂れてくる
- 顔の毛穴やシミが目立ってくる
- 髪の毛のハリ・ツヤがなくなってくる、白髪が増える
洋服を着こなす上では、顔周りと体型、洋服とのバランスが重要です。どれかが悪目立ちしてしまうと、とたんに垢抜けない印象になってしまいます。
Tシャツやデニム、スウェット、ジャージー素材などのカジュアルアイテム、極端なビッグシルエット、身体にフィットしすぎるワンピースなどは“オバ見え”危険度の高いアイテムです。若い頃とは似合うものが変わったことを受け入れて、センスをアップデートしていきましょう。
何を残すべき?クローゼット整理の方法
自分の今の年齢やライフスタイルを考慮して、いよいよクローゼット整理に取り掛かりましょう。有名なこんまりさん流だと”ときめくもの”を残すそうですが、洋服の場合、着ないものはただのタンスの肥やしになってしまうので、客観的に見て”今の自分に似合う“洋服だけ残します。
- 洋服をクローゼットから全部出し、トップス、パンツ、スカート、ワンピースなどアイテム別に分ける
- 分別したアイテムを、登場回数の多い順に並べる
- 手放すべきか悩むアイテムは全部試着し、着用写真を撮っておく
- できれば家族や友人など、客観的な意見を言ってくれる人に着用写真を見てもらう
- 最終的に、各アイテム5枚ずつ、ワンピース、アウターは3〜4種類程度を残す
私自身も、昨年末にこのプロセスで増えてしまった洋服を手放しました。試着の際は、自分が一番よく着ているトップスやボトムに組み合わせることをおすすめします。
客観的に見ても似合う洋服だけが残ったワードローブなら、毎日のコーディネートにもっと自信が持てるようになるはず。どんなアイテムを持っているか把握できる状態になるので、似たようなアイテムをうっかり買ってしまう失敗を減らせます。
ファストファッションの流行で、過剰生産が大きな社会問題になっているファッション業界。目先の安さやトレンド感に流されるのではなく、本当に自分に似合っていて、着心地が良いものを選べるようになりたいものです。ぜひ一度、自宅のクローゼットを見直してみてくださいね。