新型コロナウィルスの流行の影響で、自炊の回数が増えた人は多いと思います。でも、ひとり暮らしやふたり暮らしの小さな家族形態では、本来は食べられる食材を使いきれず、ムダにしてしまった経験もあるのではないでしょうか。
日本全体で見ても、家庭から出るフードロスと店舗から出るフードロスはほぼ同じ量で、合わせると年間600万トン以上にもおよぶそうです。環境負荷の面でも、家計のムダを抑える意味でも、個々に意識していきたいフードロス問題。
今日は、小さなことからはじめられる、週末のフードロス・チャレンジについてお話ししたいと思います。
フードロス・チャレンジって?
こちらの国連環境計画(UNEP)の動画によると、現在世界の人々のうち3人に1人が栄養失調状態にあるそうです。一方、先進国では19億人が食べ過ぎで、その中の6億人が肥満だそう。
しかも食品の種類が偏っていることで、糖尿病や心臓病などの疾患や、過剰な食肉生産に伴う温室効果ガスの排出量も問題になっています。
また、作りすぎた食品の1/3が消費されずに廃棄される”フードロス”は、私たち消費者の側でも真剣に考えていかないといけないテーマのひとつです。
まずはひとりひとりの心がけで、家庭から出るフードロスを減らしていく取り組みが”フードロス・チャレンジ”と言われています。
早速、冷蔵庫をパトロール!
家庭の中でも、一番フードロスが発生しやすいのが「冷蔵庫」です。私自身、冷蔵庫の整理がとにかく苦手で、長年フードロスし続けていました。自分なりに振り返ると、大きくは次の4つが原因でした。
- 食材の置き場所が決まっていない→肉と魚、野菜、加工品、調味料など食品別にゾーンを決める
- スーパーの特売品に釣られて買ってしまう→一週間以内に使い切れるようなら買う
- 消費・賞味期限の短いものを把握できていない→LINEのKeepメモに食材を買いておく
- 野菜などを買ってきた状態のままで保存する→買ってきたら、使いやすい状態にカットして保存袋や密閉容器に保存。すぐ使わない物は冷凍室へ
さらに、週末は冷蔵庫をチェックして賞味期限の迫った食材を把握。週末のランチは、期限ぎれ間近の食材を使った新しいレシピに挑戦しています。具沢山の一品になるので、冷蔵庫もすっきりする上、栄養面でもうれしい効果が期待できます。
残ったメイン具材(肉・魚)のアレンジ
使いかけのお肉やお魚がある場合、一番お手軽なのは細かく刻んでチャーハンやスープの具材として使ってしまうこと。冷凍のごはんストックがあるなら、このタイミングで使ってしまいましょう。
さらにラクしたいときは、刻んだ具材をさっと炒めてレトルトカレーやパスタソースのかさ増しにしてもOK。
残り野菜のアレンジ
半端に余った野菜は、まとめてオーブンでグリルしてしまうのがおすすめです。食べやすくカットした野菜をオリーブオイルと塩胡椒であえて、耐熱容器に入れて180〜200度で15分ほどオーブンにかけるだけ。
簡単にできるので、品数が足りないときやお酒のおつまみにもぴったり。市販のフムスや水切りヨーグルト、味噌、マヨネーズなどにトッピングして食べるのがおすすめです。
野菜のグリルには、無印良品のバルブ付き密閉ホーロー保存容器を愛用しています。浅型のタイプは冷蔵庫での収納もしやすく、オーブンから出してそのまま食卓に出せるところも気に入っています。
残った香味野菜のアレンジ
玉ねぎやショウガ、ハーブなどの香味野菜やフルーツは少しずつ残ってしまうことも多いと思います。そんな時は、すべて1cm角に切りそろえて、サルサやチョップドサラダにしてしまうのがおすすめです。
オリーブオイルとビネガー、塩、レモン、醤油、砂糖などお好みのドレッシングベース(市販のものでもOK)であえるだけで、具沢山のフレッシュサルサが出来上がります。
揚げ物にトッピングすると、酸味と野菜の食感が加わって、とてもさわやかな一品になります。鳥の唐揚げやアジ、サバなどの揚げた魚と相性抜群です。
まとめ
コロナ禍で不安の多い近頃は、ついつい食料品の買い溜めに走ってしまうことも多いかと思います。確かに、ひとり暮らしや共働き家庭、小さなお子さんや介護の必要なお年寄りのいるご家庭では、もしもの時に備えて二週間程度の食糧の備蓄をしておくことも大事です。
そういった非常時の備蓄以外に、ふだんの食品ストックでやってしまいがちな、冷蔵庫のフードロスとその対策についてご紹介しました。みなさんのアイデアも、ぜひ教えてくださいね。